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諏訪市湖南

伊藤千代子の顕彰碑(諏訪市湖南)

日本の戦前の革命家、24歳で命を奪われた伊藤千代子の顕彰碑(97年7月)が、諏訪湖畔の高台にある。
伊藤千代子は1905年(明治38)7月21日、現在の諏訪市で生まれ、諏訪高等女学校(現二葉高校)で学び、小学校の代用教員などをえて東京女子大学へと進む。
千代子は常に生活に苦しむ人々に心をよせ、世の中の矛盾と不公平さを許せず、学内の社会科学研究会で中心的に活動、郷里では岡谷での歴史的大争議であった山一林組の製糸工女らを激励し、社会変革の道にすすんだ。
1928年(昭和3)2月、日本共産党に入党。3月15日の治安維持法による野蛮な弾圧で逮捕、市ヶ谷刑務所に投獄。千代子は獄中での狂暴な拷問や虐待にも屈せず、同志を励ましたたかい続けたが、ついに倒れ、1929年9月24日、24歳の若さで短い生涯を閉じた。
千代子の死後、女学校時代の恩師でアララギ派の歌人土屋文明はきびしい言論統制の中の1935年、教え子・千代子の崇高な生涯を悼み、「こころざしつつたふれし少女(をとめ)よ 新しき光の中におきておもはむ」と歌に詠んだ。
現地には「千代子こころざしの会」も結成され、戦前のあの暗い時代に、きらめくように不屈の青春を燃焼させ、人間の解放と社会進歩・反戦を求めて誇り高くたたかい、そして残虐な弾圧の中に倒れていった伊藤千代子のこころざしを引き継ごうと活動している。
千代子こころざしの会については「千代子こころざしの会」のHPを参照のこと。
アクセスは、諏訪盆地の西側山沿いにあり、県道岡谷・茅野線から日東工学横を上ります。JRまたは高速バスご利用の方は、上諏訪駅か地の駅、あるいは中央道バス停からタクシー利用が便利です。所在地は、諏訪市湖南・南真志野 龍雲寺山霊園。

(更新日: 2015年01月27日)

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